エムベアレス 第7章.お尻百叩きの刑

その後、舞台は暗転し、セットチェンジが行なわれた。
結衣は舞台裏に運び込まれると、女性スタッフから汚れたお尻を拭われ、下着とスカートも履かされた。

この間、杏子は観客席に下り、マイクをOFFにしたまま、観客の中から結衣の懲罰執行人を募っていた。

「では、どなたか希望者がございましたら、お尻百叩きの刑の執行人になって頂きたいのですが・・・」
「どなたもいらっしゃらない場合は、うちの方で執行させて頂きます・・」

杏子がそう言うと、先ほど発言した男性が再度、声を上げた。
「じゃあ、言い出しっぺの俺がやるよ。」

その声を受け、杏子は、「他に希望者はございますか?」と、一同を見渡しながら確認する。

スパンキングの「カー役」、つまり叩き手を希望するのは何名かいる筈だ。
だが、ストーリーの案を出した者に優先権があるという倶楽部の不文律から、他は誰も手を上げようとしなかった。

「それでは、飯室様、宜しくお願いします。」
杏子は、男性の耳元でそう囁いた。

飯室は倶楽部の幹事も務めているので、他の会員も名前を知っている。
だが、秘密倶楽部という体裁上、おおっぴらに名を呼ぶのは、やはり憚られた。

懲罰執行人が決まり、杏子が舞台裏に合図を送ると、舞台に照明が戻る。
そこには、ブラウスの上から縄で縛られた結衣が立っていた。

結衣の前には、背もたれがある木の椅子も置かれている。

飯室もステージに上がると、杏子は場内に向かって高らかに宣言した。
「ではこれから、罪人・結衣にお尻百叩きの刑を執行します。」

「結衣、本来なら尻打ち台にくくりつけて、ケインかパドルでお仕置きする所、ありがたくも平手でお仕置きしてくださるそうよ。」
「感謝するように。」

杏子がそう言い終えると、飯室は結衣に近寄った。
飯室は、「来なさい。」と声を掛けて結衣の背中に手を添え、椅子の方へと誘う。

飯室は椅子に腰掛けると、結衣を自分の膝の上に腹ばいにさせた。
つまり、飯室はOTKでのお仕置きを望んだのである。

「洋の東西を問わず、おイタをした悪い娘は、パパのお膝の上でお尻ぺんぺんされるものと相場は決まっている。」
「小さな子と同じようにね。」
「いい歳をして、大人の自覚を持たなかった罰さ。」

飯室にもピンマイクを付けてあるので、その音声は会場にも、そして結衣の耳にもよく届いた。

結衣は、幼児の様な格好でお尻を叩かれるとわかり、恥ずかしいと言うより、とても惨めな気持ちになった。
しかも、まったく、見知らぬ男性の膝の上でだ。

(これじゃあ、ホントのお尻ぺんぺんじゃないの~)
(まさか大学生にもなって、こんな格好をさせられるなんて・・)

と、結衣は、もはやこれが現実なのか芝居なのかの区別もわからなくなってきた。
わかっているのは、この男性が本気で芝居に感情移入しているということである。

それ故、結衣は芝居でなく、本当に悪いことをしてお仕置きされている気分になっていた。

飯室は、無言で結衣のスカートをめくり、次いで下着に手を掛けて引き下ろし、結衣のお尻を剥き出しにする。

結衣は、(スカートの上からで・・お願いします・・)と心の中で祈っていたが、あっさりと希望をへし折られ、裸のお尻を叩かれるために晒しているという惨めさと、素肌を叩かれようとしている恐怖に身悶えた。

飯室は、結衣のお尻に軽く手を置き、軽くポンポンと叩いて、懲罰の執行の合図とした。
そして、ゆったりとしたストロークで叩き始める。

別に力を込めているようには見えないが、飯室の肉厚で大きな手は、しっかりと結衣の可愛いお尻に吸着するように打擲し、その可憐な桃を万遍なく朱色に染めていく。

公開・お尻百叩きの刑
公開・お尻百叩きの刑
OTK 別バージョン

「ほら、叩かれた数えなさい。」
「俺は数えていないから、自分で数えないと、いつまで経っても終わらないぞ。」

そう飯室から脅され、結衣は慌てて、数を数え始める。

飯室は徐々に、叩き手に力を込め始めた様子で、結衣のお尻が鳴る音が明らかに違ってきた。
それと共に、結衣は苦痛の悲鳴を上げるようになり、身悶えも大きくなる。

そんな結衣の様子を見下ろしながら、飯室は結衣に語りかけた。

「痛いか?」
「痛いように叩いているからな。」

「まったく、若い娘がこんな仕事を選ぶなんて・・」
「いくら大金が稼げるからって、親が知ったら泣くぞ。」

「君は良い大学にも通わせてもらっているんだろう?」
「さぞかし、お金もかかるだろうに・・・」
「それだけ、愛されているということじゃないか。」

「そんな親の気持ちも、苦労も考えず、贅沢三昧に遊んで、お金が足りなくなったら、手っ取り早く体を売ってお金を稼ぐ・・・」

「まったく、嘆かわしい。」
「ホントに腹が立ってきた。」

「だから、これは君のお父さんに代わって叩いているんだ。」

「大人しく、パパのお仕置きを受けなさい。」
「そして、親の有り難みを今一度、思い出して感謝しなさい。」

「わかったのか? このバカ娘が。」
「ホントに悪い子だ。」
「今日という今日は、みっちりと反省させてやるからな!」

結衣は飯室の言葉を、幼い時、父親からお尻を撲たれた時の事を思い出しながら聞いていた。

そして、いつしか、「ごめんなさあい、パパ・・、もうしないから・・許してください・・・」と泣きながらお仕置きを受けていた。

もはや、数を数えることさえ忘れて泣きじゃくる結衣に、アテレコの声優は敢えて助け船を出さず、結衣の生の声だけが場内に流れるようにしていた。

そのお陰で観客は、いつしか臨場感のあるリアルお仕置きを見せられている気分に浸っていた。

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